新型コロナ封じ込めに注力、批判は後で=WHO特別代表

新型コロナ封じ込めに注力、批判は後で=WHO特別代表
世界保健機関(WHO)のデビッド・ナバロ特別代表は15日、WHOを批判する前に、世界中に感染が拡大している新型コロナウイルスの封じ込めに注力するよう呼び掛けた。ジュネーブで2月撮影(2020年 ロイター/Denis Balibouse)
[ドバイ 15日 ロイター] - 世界保健機関(WHO)のデビッド・ナバロ特別代表は15日、WHOを批判する前に、世界中に感染が拡大している新型コロナウイルスの封じ込めに注力するよう呼び掛けた。
トランプ米大統領は14日の記者会見で、WHOは「基本的な任務の遂行を怠った」と述べたほか、新型ウイルスに関する中国の「偽情報」をWHOが助長したことが感染拡大につながった可能性が高いと非難。WHOへの資金拠出を少なくとも一時的に停止するよう政権に指示したことを明らかにした。
ナバロ特別代表はテレビ会議方式で実施された記者会見で、「感染拡大の初期のWHOの対応について懸念している国が1カ国、もしくは2カ国あるようだが、WHOは全ての人々に対し将来を見据えるよう呼び掛ける。現時点では新型ウイルスの封じ込めに注力し、批判するなら後にすることを呼び掛ける」と述べた。
その上で、トランプ大統領は名指ししなかったものの、「資金拠出の停止を決定しても、WHOについて何を言ったとしても、このことを念頭に置いてほしい。今は(新型ウイルスとの戦いに)WHOだけでなく、世界中の公衆衛生当局、世界中の人々が関与し、責任を果たし、犠牲を払っている」と述べた。

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